ここ最近、非常に注目されている「甘酒」。
健康を意識して、すでに食生活に取り入れている方も多いのではないでしょうか。
今回は、なぜ「甘酒」が体に良いといわれるのか、復習してみたいと思います。
甘酒の起源は古墳時代。
日本書紀にも記録が残る「天甜酒(あまのたむざけ)」と言われています。すでに現代の作り方と同じように、米麹を使って米を発酵させていたそうです。
甘酒は本当に歴史ある、日本の伝統食品なんですね。
後にも触れますが、昔から夏バテ防止のために飲まれており、俳句では夏の季語にもなっています。
「甘酒」は、原料によって「酒粕甘酒」と「米麹甘酒」の2つに分けられます。
酒粕を水で溶き、砂糖で甘味を調整したもの。酒粕の香りとアルコールが含まれているのが特徴です。
筆者はずっと甘酒はこれしかないと思っていて、独特の香りが苦手で避けていました。
麹菌で米を発酵させて作る発酵食品です。発酵によって、米のデンプンが糖に変わっているだけなのでノンアルコール。子供や妊婦さんでも安心して飲めますね。
使用する麹菌や米の種類、配合量などで味や香りが異なりますが、お米本来の味わいが感じられます。
現在、注目されているのは「米麹甘酒」の方です。
さらに、ピーネの「やさい糀甘酒」「げんまい糀甘酒」はピーネ乳酸菌を加えた「乳酸発酵米麹甘酒」になります。
乳酸菌による発酵を加えることで何が変わるのか、別コラムでご紹介しますね。
→「乳酸発酵した米麹甘酒は何が違うの?」(近日公開予定)
次は、どうしてそこまで注目を集めているのか、甘酒のすごさをご紹介していきます。
甘酒は「飲む点滴」「飲む美容液」と称されることもあります。
みなさんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
これは「ブドウ糖」「必須アミノ酸」「ビタミンB群」が豊富に含まれているからです。
特に「ブドウ糖」は、私たちが普段食べている「砂糖」がさらに分解されたものです。そのため、効率よく消化・吸収することができ、体内のエネルギー源としてすぐに使うことができます。
夏バテで胃酸が出にくい時、胃腸に優しくエネルギー補給ができる、まさに「点滴」というわけです。
すでに江戸時代では、町で甘酒屋さんが売り歩く姿が「夏の風物詩」になっていたそうです。
※時々、「飲む点滴」なんだから甘酒さえ飲んでいれば健康!のような記述も見かけますが、糖の過剰摂取につながりますので注意してくださいね。基本はバランスの良い食事です。
甘酒には、麹菌が米を分解して作った食物繊維やオリゴ糖も豊富に含まれています。
食物繊維は腸内の悪玉菌や有害物質を減らし、オリゴ糖は善玉菌の栄養源になります。すると、腸内フローラのバランスが整い、お腹の調子が良くなると期待できるのです。
他にも、血行促進作用や美肌効果などが期待できる成分が豊富に含まれています。
しかし、意外にも甘酒の研究は進んでいないのです。
(最近のブームを受けて大手企業や大学が動き出した…といったところでしょうか。)
最近、新しい研究結果が発表されましたので別のコラムでご紹介しています。
漬物もそうですが、伝統があるからこそ、身近な食品だからこそ詳しく調べられていない例は実はたくさんあるんです。
ピーネのコラムでは、そういった食品の研究もご紹介していきますので、よかったらお付き合いくださいね。
ライター:信田ゆり子